自分にとりまして必要な設備が完備されている霊園を求めたいのは当然ブログ:2022-12-19
あたくしは、農家の三女として生まれた。
親はさぞかし男の子を期待していたことだろう。
農家の嫁でありながら、男の子を産めなかった母。
あたくしが、もし男だったなら、
母にはもう少し明るい人生があったかもしれない…
物心ついた頃から、あたくしは祖母のそばにいた。
祖母はいつも母の悪口を言っていた。
幼い頃から聞かされていたので、あたくしも母がきらいだった。
汚い、臭い、気がきかない…そういった言葉だった。
あたくしが小学生の時、学校からの帰り道、
今にもあめが降り出しそうな午後だった。
遠くに人影が見えた時、嫌な予感がした。
だんだん近づいて来る…
やはり母だった。
「わあい、お母さんだ」
喜んでかけ寄り、かさを受け取る…
それが普通の子供の姿だろう。
「はい、かさ!」
あたくしは、無言で母からかさを受け取った。
母は、お姉さんたちのかさも用意していて
あたくしとは反対の方向の学校へ向かっていった。
そのことがあたくしにはせめてもの救いだった。
母と並んで歩いて帰るなど、ぜったいに嫌だったのだ。
「今の人、お母さん?」
友達が聞く。
「うん」
あたくしは、それ以上何も言いたくなかった。
もんぺ姿の母を友達に見られたことが、
ずっしりと重くのしかかっていた。
母はいつももんぺをはいて、汚ない格好をしていた。
母はおしゃれな服など一枚も持っていなかった。
服を買うためのお金がないことも、
あたくしは子供ながらに知っていた。
あたくしが目覚めた時、母はすでにもんぺ姿である。
あたくしが眠りにつく時、母はまだもんぺ姿である。
もしかしたら、寝る時も、
もんぺをはいているのではないかと疑ったこともある。
母のもんぺは、赤い模様があったが、
色あせて疲れているようだった。
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